占星学と心の探求

占星学の心理的・エネルギー的・構造的視点

意識の3区分

占星学には「火の星座・地の星座・風の星座・水の星座」と4つに分類する考え方がある。この分類法による意識の3区分についてまとめてみたい。この分類法では人間の意識を3つの段階に分ける。

①「(1個の個人を構成する)要素の段階」
②「確立された個の段階」
③「確立された集団の段階」

意識の3区分

最初の「要素の段階」では、1人の個人を構成するもっとも基本的な要素として「精神(牡羊座)・肉体(牡牛座)・知性(双子座)・情緒(蟹座)」を成長させる。心理学的に言えば「直観機能・感覚機能・思考機能・感情機能」。もっとも基本的なレベルにして大事な部分。このレベルのエネルギーが人間の様々な活動を可能にさせる。そういう意味で言えば人間が存在するために必要な本能的エネルギー。

誰でもない1個の存在として自分の意志(精神)を持つ。それはこの世に確固とした自分の感覚(肉体)を与える。意志と感覚を1つにつなげるものとして思考(知性)が生まれ、思考によって作られた信念(考え方・見方・捉え方)により感情(情緒)が生み出される。



この4つの基本要素を統合する存在として「自己」という確固とした個別意識が生まれる。それは1~4の時のような無意識的・本能的なものではなく、より自覚的で自立的で内省的なもの。自分の意志があって感覚があって、思考することができ感じることもできる。そういう全体存在としての自分。確立された個の次元。

中二病などに代表される10代の頃を思い出すと分かりやすい。自意識が強くなり、他人を過剰に気にするようになる。自分という存在、他人という存在。自己は他者の存在を対比することにより、より強く意識される。自己意識が強くなるということは他者意識が強くなることと同義。ここから人間関係というテーマも生まれてくる。

オリジナルで創造的で唯一のわたし(自己=獅子座)。それを意識させるあなた(他者=乙女座)※1 だがどうやってもその2つは相容れない。何か絶対的な壁がある。その自己と(想像的)他者をつなげるものとして、「人との関わり(天秤座)」という意識が生まれてくる。それは自分の中での想像的他者ではなく、本当の意味での実在的他者。自分と同じように独立し、1個の存在として確立された他者。その他者の、独自の、「精神(意志)・肉体(感覚)・知性(思考)・情緒(感情)」を理解しようと関わる。自分の勝手な理想を投影した「恋」ではなく、本当の相手自身を知るための「愛」。ここで確立された自己と自己(他者)の交換が行われる。



確立された自己と自己(他者)を交換することにより、人はもっと大きな意識を生み出していく。それが「確立された集団の次元」。家族・社会・共同体・国家。人が存在するところには必ずそれを統合する集団(意識)がある。その集団性がテーマになるのがこの次元。

集団を形作るための価値観を生み出し(ビジョン・思想・信念・哲学=射手座)、それを元に具体的組織を作る(ルール・規則・仕組み=山羊座)。※2

理念はさらに多様な理念を生み出し、それを元に多様な組織が作られる。あるいはビジョンはさらに多様なビジョンを生み出し、それを元に多様な集団が作られる。自分が所属する集団は他の集団を意識することにより、より強化され確固としたものになっていく。

それは人間がそれぞれ確立した個として無数に存在すると同様、集団もまた確立された集団として無数に存在するようになること。ここに理念観の対立、組織間の対立が生まれる。あるいはある価値観(信念)を元にまとまる世代間の対立が生まれる。


この2つを統合するものとして「統一性意識(=水瓶座)」が目覚めてくる。組織間を移動する人、異文化と交流する人、宗教間を渡り歩く人。その違いを止揚する上位の概念を見出す。様々な地域の神を統合する唯一絶対神の概念、様々な国を統合する国際組織のイメージ、様々な知識を統一する科学的思考。それぞれの集団性を1つのものに統合する新しい概念。それは唯一的であり、絶対的であり、それまでの集団にとって革命的なもの。と同時に固定され安定していた組織をまったく新しいものへ進化させるもの。

その統一ビジョンによって作られる実際の姿(=魚座)。だがそれが現実になることはそれまでの組織(安定したルール・価値観・あり方)を根本から破壊することになる。科学主義が極限まで進んだ世界(攻殻機動隊・電脳コイル・アバターなどの世界)、資本主義が極限まで進んだ世界、唯一的宗教が極限まで進んだ世界。

その壁を超えきってしまうことはある意味、死の世界とつながってしまうことでもある。ユートピア・極楽浄土・ワンネス世界など。





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※1 乙女座の「他者」は厳密な意味での他者ではなく、自分が心の中で想像する「想像的他者」というのがより正確。本当の意味での他者は次の天秤座・蠍座のレベル。

※2 おそらく獅子座(自己)―乙女座(想像的他者)と同じように、ここでも射手座(自集団)―山羊座(想像的他集団)の対立があるのではないかと思われる。まだしっかり理解できていないが組織と組織の対立を生み出す原因となるもの(右翼VS左翼、自民党支持者VS反対勢力、巨人ファンVS阪神ファンなど)。


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